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アメリカンブランドへの憧れ③

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この単語を「船便」だと理解していた程度のやりとりで、相手の名前、住所、電話番号、銀行名、口座番号を聞き出していたのは、無謀以外での何ものでもない。

それにも関わらず、相手は丁寧にこちらを信用して、受け答えをしてくれた。

本当に感謝した。

暫くして、「確かにベースを送ったよ!追跡番号は◯◯◯◯〜だよ!」

とメールが入った!

遂に、遂に、遂に海を渡ってベースが届く!!

あの中学時代に、御茶ノ水の店前のショーウィンドウで見てから既に20数年は経っていた。

確か、EMSでの追跡はまだ出来なかったか、自分が知らなかった。

もう、毎日がモンモンとしていた。雑誌を見て気を紛らわしたり、あえてベースの事は頭から離したり。。

しかし、そんな事も出来ないと悟ったある日。。

ピンポーン!

「国際郵便物のお届けにあがりました!」

き、き、きたーーー!!!!

税申告手続き書類を受取り、ハンコを押した。

これでもか!という位、グルグルに巻かれたアメリカ製の段ボール(当たり前か!)を慎重にカッターナイフで空けていく。

そしてハードケースをそっと空けると、あの輸入製品特有の匂いと同時にベースが姿を現した。

取引は無事終了した。 安堵の気持ちや嬉しさや信じられない気持ちがゴッチャになって押し寄せてくる。 たかが一本のベースだ。 されど、それは本当に様々な体験や労力や感動を与えてくれた。

流石に1985年製である。 所々に修理しなくてはならない所があったので、後日、懇意にしているギターリペアショップに持ち込み、調整、修理をしてもらった。

いつの日か、こいつをステージで弾いてみたい。

※ストライプ柄の方の同型のベースは、約3年程前に再びアメリカから個人売買で購入。 インターネットサクサクのこの時代なので、以前よりは苦労しなかったが、それでも何度もつまづきながらやっと所有した。

↑この画像は、ニッキーシックス本人の、1985-1986年当時の機材。


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