初の最前列
モトリークルーの日本公演はこれまで沢山足を運んだが、初めて最前列で観たのは意外にも遅く、1999/10/8にZepp東京で行われた「Welcome To The Freakshow」だった。
グレイテストヒッツアルバム発売に伴うツアーだったが、規模はそれまでと比べて小さく、
「あのモトリーがゼップで演るのか!」
と思った。
整理番号順に入場のオールスタンディング。
当然ステージ向かって左側、ニッキーシックス側に陣取った。
SEのIn the beginningからのShout at the devilが始まった時の事は強烈に覚えている。
なにせ初めての最前列。
ニッキーは、髪を赤く染め、当時の最新ワーロックベースで登場してきた。
表情、プレイ、パフォーマンス、その全てが僅か数メートル先で行われている事が全く信じられなかった。
意外だったのが、今まで自分が想像していたよりも、ピッキングが軟らかかった事だ。
勝手にもっとゴリゴリバキバキ弾いているかと思っていたが、そうではなかった。
これも後から考えてみると当然の事で、彼らはこれまで数えきれない程のライブをこなしてきたのだ。力の入れ加減というのも自然と身についてきたんだろう。
圧巻はホームスウィートホームだった。
ヴィンス、ミック、ニッキーの、「あの3人」が目の前に揃ってのプレイ。
18年経った今でも、距離感、視線の角度、照明、演奏、表情は心の奥深くに刻まれている。